嘘つきヴァンパイア様

確かに、涼子は冥界に来てから、あきらかに見る映像は増えた。

それは前世であるカトレアから引き継いだ力が大きくなっているとギルドは言うのだ。


「そして、その力は力あるものが手にいれれば、脅威になる。それこそ目的のため。だが、その力は互いに求め、与えたいと思わなければ継承することは出来ない」

(……もしかして……)

ギルドを見ると、彼は笑みを零した。



「結論を言うとね、君に愛されるために、呉羽は「記憶をなくした」と真っ赤な嘘をついた。あの事故も呉羽が起こしたことなんだよ。入院した君に記憶をなくしたと信じこませた」




「う、嘘……そんなこと。だ、だって、医者だって記憶障害だって」


「そんなの、一時的に呉羽がごまかしたんだ。それを信じたきみの純真な心に呉羽はつけこみ恋人になった」


「そん、な……嘘」

「数年付き合った?信じている?笑えない冗談だね。利用されるために、丁寧に持て余されていただけなのに」


(そんなこと、あるはず……ない。だって)


.
< 398 / 475 >

この作品をシェア

pagetop