嘘つきヴァンパイア様


ギルドが「アル」と口にすると、背後の扉がゆっくりと開き、そこにいた人物に涼子は言葉が出なかった。

見たことのある顔。その顔は気まずそうに視線をおとし、涼子を見つめ呟く。

「久しぶり……だね。涼子」

「え……か、かえで?」


そこには、白いドレスに身をつつむ楓の姿。楓は涼子の人間界の友人だ。


どうしてこのような場所にいるのか。アナとは何なのか。


突然の登場にギルドと楓を交互に見つめると、ギルドは肩をあげ笑った。



「混乱しているみたいだね。アナ、話してあげるといい。君がここにいる理由を」




「……はい」

アナと呼ばれた楓は、涼子に近寄り、その瞳を見つめた。

「かえ、で…?」


.
< 402 / 475 >

この作品をシェア

pagetop