嘘つきヴァンパイア様


「違うわ。私の名前はアナ。私はね、ギルド様に使える従者なの。とある理由から人間界に降りて、カトレア様の生れ変りである涼子を探してたいの」

「…え?」

「その、涼子……わたし」

「アナ、感動の再開話は今度だ。今、話すべきことを話すんだ」


何かを言おうとしたアナの言葉をギルドが遮ると、アナは言葉を詰まらせたあと、続けた。

「その、涼子が事故にあって数日後に、私に電話をしてきたでしょ?自分に恋人がいたのかって」



呉羽が恋人だと言われ、涼子はアナに電話をしたのだ。親友であるアナなら知っているはずだと。


電話をして、話を聞けば、確かにアナは呉羽のことを恋人だと言った。戸惑う涼子が呉羽を恋人だと信じたのもそれが大きい。


かなり前の記憶を思い出し、涼子は頷いた。

「うん……言ったよ。だから、私は信じたの」

「そう、よね……。それ、脅されていたの、呉羽様に」

「どういうこと?」


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