嘘つきヴァンパイア様
「呉羽様はどうしても、涼子を手にいれたかったの。だから、私が涼子に近づくのを避けたかった。それで、呉羽様に操られ、言わされた。そして、眠らされたの。学校に行けなかったのも、そのせい」
「かえで……っ」
「涼子?ギルド様の言う通りよ。呉羽様は涼子の恋人なんかじゃないの。呉羽様は「目的のため」に貴方を花嫁にした。なにもかも、嘘をついて、騙していた。呉羽様は、涼子のこと……利用していただけ、なの」
アナの言葉を聴いた瞬間、涼子の目が潤み、涙がこぼれた。それは、信じたくなかったことを信じてしまった証。
信頼しているアナが嘘をつくわけがない。涼子にはわかった。アナの悲しみで溢れた顔を見れば、全て。
(呉羽が嘘をついていた。わたしに……うそを)
「少しは、信じてくれはみたいだね。あとは、本人に確認するといい。もう、すぐ近くまで来ているから」
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