嘘つきヴァンパイア様
「全部、私を利用するために?先見の力のために?その為に、あの交通事故を仕組んだの?答えて……本当のことを、教えて」
激しく言い放った涼子に呉羽はわざとらしくため息をはき、涼子の腕を掴みその身体を抱いた。
「……え」
心臓の音が聞こえる。その音は異様にリズミカル。
「くれ、は?」
「……わかったよ。そこまでギルドからばらされたのなら、教えてやるさ」
「くれ、あ!」
身体を離し、顎を力強く掴まれ、涼子の顔は上を向く。涼子を見下ろす呉羽の瞳は見たことがないくらい冷たいものだった。
このような目で、見られたことなどない。威圧的で、敵意と殺意が込められた瞳。禍々しい呉羽の本来の姿はそれを余計に感じる。
その口から何を言われるのか。きっと、いい返事ではないだろう。息を深く飲み込み、涼子が言葉を待てばその口が開かれた。
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