嘘つきヴァンパイア様



「それは…」


言葉に詰まった彼女に呉羽は少し考えるように顎を触る。


「わかった。それなら、カーテン開けて外を見てみろ。ここは、俺達の住む世界で冥界なんだ」


窓を指さすと、それを見ていたレシィが大きな窓に近付く。しなやかな手でカーテンを掴みゆっくりと開けると先ほどは雲で隠れていたのに暗闇に大きな満月が見えた。


まん丸の満月。心なしか、大きく見える月は少しオレンジ色。それが少し不気味だな、そう思いながら半信半疑で窓に近付けば瞳に写った景色に涼子は息を飲んだ。


「う、わぁっ」


その光景は、彼女の住んでいた都会とは違う。月光に照された見えた町並みはどこか異国の雰囲気を感じた

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