わがままハーブティーはいかが?
「お嬢様にはご迷惑をおかけしたくなかったのです。」
そう、俯く西島はいつもと全然違う
「なによ、今更。迷惑をかけたくない?もう、ずいぶんかかってるわよ!だから、今更迷惑だなんて言わないで!」
「・・・お嬢様」
西島の瞳が揺れ動く
「迷惑と思うなら・・・辞めないでよ!辞められたら、もっと迷惑がかかるの!」
「・・・申し訳ありません。辞めてしまった以上、もう戻ることはできないのです。」
そう、悲しそうに私に向かって微笑んだ
「明日からは新しい執事の方が来られるそうです。どうぞ、わたくしのことはお忘れください。」
西島はさようならと言い残すと私を通り過ぎ自動ドアの前に、そして駐車場に向かって歩き出した
・・・イヤ、西島じゃなきゃ嫌だ
もう、限界だよ
責任とれ、バカ執事
気づけば、私は西島に向かって叫んでいた