キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
「あの…もう泣き止んだよ…!泣き止んだから…離してください…!///」


「ああ?」





伊勢谷陣は抱きしめたままあたしの顔を覗きこむように首をかしげる。




「!」


ち…ちかッ!!!


あまりの近さに陣の瞳の中に写る自分が見える。



「ほほほらッ!もう泣いてないでしょ!!」


「……………」



真っ赤になって顔を反らすあたしに伊勢谷陣は何かを考えるようにジッとあたしを見てる。


このままじゃ…

心臓が爆発しちゃうよ!!




「そういやまだ聞いてなかったな」


「へ?!な…なにを…」


「この前の続き。丁度いいから今聞いてやるよ」


「ほぇ?!続き?」


「しらばっくれんなよ」





続きって……

もしやあのお見舞いの日の!?

あたしも伊勢谷陣を好きかどうかってやつ……





「お前が正直に言うまで離してやんねぇことにした」


「!?」


「ほら、聞いててやるから言ってみろよ」




あたしは真っ赤になる。


「あっあたしは…!そのっ…
ゴニョゴニョ」


「あ?聞こえねぇな」


「~~~ッ!」





ムリむり無理~!


陣に会ったら言おうって決めてたけど…


こんな風に抱きしめられたら恥ずかしくて言えないよ~!



おろおろ困るあたしに伊勢谷陣はにやりと笑ってる。


< 260 / 274 >

この作品をシェア

pagetop