Black Coffee.
「 ・・・どうかしました? 」
どうしよう、どうしよう。と
考えている間に冷めてしまう。
それも悪いな、と思って、だけど
飲むような勇気もなくて、
顔を上げることもできずに
困っていると、彼の手が伸びてきた。
「 もしかして、飲めなかったりします? 」
「 っ・・・・ごめんなさい・・・! 」
彼の手はあたしの頭を優しく撫でて
”大丈夫ですよ”と笑うと
淹れ立ての珈琲を一度さげた。
「 もう一人、居たんですよ 」
「 え・・・? 」
「 俺、珈琲作るのが癖みたいに
なっちゃってて、何も聞かずに
淹れちゃうんですよね。
それで前にも同じことしちゃったんですよ 」