ライアーライフスタイル

それからおよそ1ヶ月後。

1学期が終わるのと同時に、山村はどこかの学校へと転校してしまった。

こんなにも私の心を傷つけ、周りの人間と一緒に傷口をえぐっておいて、一言の謝罪もないまま。

山村が去っても風潮は残り、それ以降も私はブスだブスだと言われ続けた。

五年生になってクラス替えしても、小学校を卒業しても、ずっとだ。

そんな私が、“素直ないい子”に育つわけがない。

歪みに歪み、ひねくれにひねくれ、元々の僻み根性も相まって、性格の悪さをこじらせた。

私は自分と自分の好きな人だけが幸せならそれでいい。

出会う人間はだいたい敵だ。



私の8割は嘘でできている。

残りの2割が真実とは限らない。



それくらい徹底していないと、心安らかに暮らしてさえいけない。

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