私の片想い事情 【完】
隼人はどこか不機嫌そうで、ぶすっとしている。
どうしたのかな?ご飯食べてないのかな?それとも女とヤレなかったとか?
そんな母親でも心配しないようなことを気にしてしまうのは、やはり6年という長い付き合いから。
「何?何かあったの?」
「別に……」
隼人は私と目も合わせずに言葉を切る。
「感じ悪っ!菅波君、私からの説明は終わったから、アップやダウンは隼人に教えてもらってね!」
「はぁ?みなみが教えろよ?」
「な、何で私が。そもそも菅波君は隼人のクラスにつくんでしょ!?」
「お前教えるの得意だろ?瀧川とも楽しそうだったし」
「何言ってんの?誰も楽しそうになんかっ……」
どこか険悪な空気が流れ、私も隼人も黙り込んでしまう。そしてそんな二人の間でどうしていいかわからず、菅波君が困っていた。