私の片想い事情 【完】
「ヤバい……抑えられない」
耳元でそう囁かれたかと思うと、耳たぶを甘噛みされた。
「ひゃあ……っ」
ドクンと心臓が鳴り、ゾクゾクと悪寒のようなむずがゆさが這い上がってくる。
本当に耳はやめてーーーーー!
衝撃が強すぎて、心の中で叫ぶことしかできない私は、身体を強張らせ瀧川君を睨む。
「みなみさん、それ逆効果。そんなうるんだ瞳で見つめられたらもう抑えられないよ」
「なっ……見つめてなんかっ……んん」
今度は唇を塞がれ、瀧川君の柔らかくい唇が食むように優しく触れる。
「ん……ふ……」
キスが深くなる前に逃げなきゃと、私は思いっきり背中を逸らせ、いやいやと首をふる。
そうすると間近に迫った瀧川君の吐息が耳孔をかすめ、また身体がビクンと反応した。
もう泣きたい……
「みなみさん、本当に耳弱いんだね?」
「わ、分かっているならやめてよ……」
目に涙がたまるのがわかる。
瀧川君が嬉しそうに笑って私の目元にキスを落とす。
瞼に、こめかみに、そして零れる涙を掬うように何度も。