私の片想い事情 【完】
「きゃあ……っ」
急にひっぱられるものだから、私は隼人の裸の胸に思いっきりダイブ。
隼人は、小さくうめき声を上げ、私の耳元で相変わらず掠れた声で呟いた。
「みなみ、うるさい。少しだまってて」
「……っ……」
耳元に隼人の吐息が触れ、私はビクンと身体を逸らす。
ぎゃぁぁぁ!!
ど、ど、ど、どうしよう!
神様――――!!
これは一体どういう状況でしょうかぁぁぁ!?
隼人の裸なんていつも見ているし、どさくさにまぎれて何度もさわったことがある。
酔って動けない隼人の服だって脱がしたこともあるし、それこそ、ベッドまで引きずっていったことも。
でも、こ、これは……
私からの行動はあっても、隼人からこんな風に「抱き寄せられる」なんてことなかったから。
いや、これは別に「抱き寄せられている」とはまた違うような気がするけど。
隼人の胸の上にダイブして15秒。
私は時が止まったようにぐるぐる妄想を巡らしていた。