私の片想い事情 【完】
「ホントみなみはかわいいんだから」
「そんなかわいいはいりません!」
プイッと顔を横に背ければ、亜紀さんに頬をつつかれた。
亜紀さんはよく私の頭を撫でたり、ほっぺをぷにぷにしてくる。
私は昔飼ってた犬に似ているらしい。
今も私のほっぺで遊びながら、クスクス笑っている。
何が楽しいのか……
「私が男ならすぐにでも食べちゃいたいのに。まぁ、男じゃなくてもね……」
そんなことをさらりと言うもんだから目をぱちくり開かせて固まっていると、耳にふっと息を吹きかけられた。