私の片想い事情 【完】
高橋君は、学校の友達と遊ぶこともなく、ほぼ毎日このスイミングに来ている。
それでも文句ひとつ言わずににもくもく練習している。
競泳は、記録が全てだ。それ以外では何も評価されない。
でも、それを4年生のこの小さな身体に求めるのは酷なのではないか。
中学・高校で記録を伸ばす為にも、ゴールデンエイジと呼ばれるこの時期の子どもの成長は非常に大事だ。
強い身体をしっかり作ってあげなければならない。
そう思うけど、高橋君のお父さんにはっきり言えない私。
高橋君の身体を無理させないよう、お父さんが求める練習メニューを組むことは容易なことではない。
一度、練習量が少ないのではないか、とすごまれ、どう説明していいかわからずマネージャーに対応してもらった。
いつまでもマネージャーに頼っているわけにはいかないんだけど、これと言って記録も持っていない私には、上級指導員のベテランコーチたちのようの強く対応することができない。
今年の春から私は高橋君のクラスを持つようになったけど、自分自身まだこのクラスは早かったんじゃないかな、と落ち込んだ。