私の片想い事情 【完】

「亜紀さん、明日から一生懸命頑張りますね」


私はとびきりの笑顔を彼女に向けた。すると亜紀さんは、それに応えるようににっこり笑う。


「当たり前でしょ?これからはしっかり働いてもらうわよ。勿論、月曜日の休みなんていらないわよね?みなみは、隼人の家で至れり尽くせりでゆっくり休んでいたんだから」

「えーっと……」


再度冷や汗がたらたら流れる。


彼女はどこまで知っていいるんだろう?


それに、大体のことは聞いたって、誰に聞いたのかなー、なんて思っていると、先程の感動を薄れさせるような低い声色で言い放った。


「もちろん知っているわよ。隼人の家にいるんでしょ?しかも、毎晩おさかんのようだし。そんな体力が有り余っているなら、休みなんていらないわよねぇ?」

「……ぅ……」

「おめでとう、念願の処女脱皮の相手が隼人で」


目が笑っていない、と思うのは気のせいだろうか?


毎晩ヤッてんなら、仕事来いよ、と言われているよーな気がするのは、私の被害妄想でしょうか?


亜紀さんは、これから馬車馬のように働きなさい、と言い捨て、クラスへと戻っていった。




< 435 / 480 >

この作品をシェア

pagetop