私の片想い事情 【完】
「隼人、私はここにいるよ?隼人の傍にずっといるから」
私は、そっと隼人の髪を撫でる。
ピクンと揺れる隼人の肩が、まだ彼は不安なんだ、と感じた。
「言ったでしょ?隼人が嫌だって言っても傍を離れないからね」
多分、隼人は好きだと言われるより、傍にいる、そういわれた方が安心する。
お風呂で裸で抱き合っているのに、何だか母親になった気分。
でも、それでもいいの。
隼人が私を必要としてくれるなら。
私は、そっと隼人の唇にキスを落とす。
隼人もそれに応える。
私たちは、自然とお互いを求めるようにキスを交わした。
それは、激しくもなく、恋人のように甘いものでもなく。
お互いの存在を確認するように、慈愛を籠めて。
何だか、今までモヤモヤしていたものが霧が晴れたようにスッキリした。