私の片想い事情 【完】
「んん……でも、不可抗力のときは、どうすれば……いいの?」
湯だった頭で何も考えられなくなり、何気なく聞いたつもりだった。
でも、隼人の身体がピクンと揺れ、私はとんでもない失言をしたことに気付いた。
背中から唇が離されたかと思うと、顎を掴まれ、上を向かされる。
うっわ~
水も滴るいい男……
なんて思っている余裕もなく、いきなり唇が塞がれた。
「んふ……んん……」
口腔を貪るような激しいそれは、脳天をハンマーで殴られたようにクラクラさせる。
余りにもの激しさに、呼吸困難に陥りそうになり、私は隼人の胸をドンドンと押し返した。
やっと唇が解放され、色気もなくぜーぜー言っていると、低い声が頭上から降ってきた。
「やっぱりみなみは分かってないみたいだな。身体にきっちり教え込んでやる」
そう言って、エロスイッチが入った隼人に、私は、なが~い拷問のようなお仕置きを受けることになったのだ。