私の片想い事情 【完】

一番キツイ土曜日の全てのクラスが終わり、私は事務所で日報をつけていた。


今日は、園児のクラスが2つと低学年が2つに高学年が1つ。


園児のクラスは、わんぱく、言うことをきかない、泣くのオンパレードで一番疲れる日である。


低学年になると少しは楽になるが、何故か私は子供たちからなめられて先生扱いしてもらえない。


ましてや高学年なんて、タメ口だ。


でも、今日はすごく楽だった。私の気分が上がっていたのもあるけど-----


それは、瀧川君のおかげ。


驚いたことに、瀧川君は思った以上に真面目で子供たちへの指導は丁寧だった。


いきなりの若いイケメンコーチの参加に、ママさんたちは目がハートになっているし、子供たちも王子さまを見るような目で彼の周りにまとわりついていた。


ちょっとだけ、生意気美少年を見直してやった。


そしてヤツのムカツクほどキレイな顔も私の役に立つことがわかったのだ。



< 78 / 480 >

この作品をシェア

pagetop