理想の瞳を持つオトコ ~side·彩~
呆れてイッセイを押し退け、車のドアに手をかけると…

意外にもアッサリと躰を離したイッセイに、拍子抜けしながら駐車場を歩き出す。


けれど、すぐさま追いかけてきたイッセイは…

後ろから掬い上げるように抱え上げ、お姫様抱っこをする。


「えっ!?えっ!?
何コレ?何してんの!?」

驚き、慌てる私に…

「えっ!?忘れてしもたん?
コレは『お姫様抱っこ』やろ?

昨日もしたのになぁ…」

『おかしいなぁ』とでも言いたげに、小首を傾げたイッセイは…

「そうや!!

アヤは昨日のコト、よく覚えてへんみたいやから…
もう一度、色々と教えてあげよかな?」

『名案!』とばかりに、イッセイがニッコリと笑う。


「…色々って?」

悪い予感を感じながら、一応、訊いてはみたけれど…

「色々は色々や。
イロイロ…なぁ」

案の定、妖しさ満点の返事が返ってくる。


「まぁ、とりあえず…
まずは昨日と同じ様に、一緒にお風呂やな」

さも当たり前の様に、さりげなくニコニコと言うイッセイに…

「一緒になんて、入ってない!!」

思いっきり否定してみせるも…

「アカンなぁ。
やっぱり忘れてしもてる。

一緒に入って、全身くまなく丁寧に、俺が洗ってあげたやん?

その後、色々と楽しんだやろ?イロイロと」

諭して言いくるめようとする、その言い回しに…

「絶対、入ってません!」

と、ブルブルと首を横に振っているのに…

「ほな、思い出して貰えるように…
俺、頑張るわ」

爽やかな笑顔を見せるから…

「えっ!?
何?そのポジティブさ…」

最早、呆れムードになってしまう。


「心配せんでも、お腹いっぱい愛したるから」

ロビーに入っても、お姫様抱っこのままのイッセイは…

ニコニコしながら、おでこにチュッと軽いキスを落とし…

「寝かさへんし、途中で止めたりもせぇへん。

一晩中、愛され続ける覚悟しといて」

甘く低い声が耳元に響き…

そのまま耳を舐め上げられる。


「ンッッ」

ビクンと跳ねる躰から、声が飛び出ない様…

ギュッとイッセイの胸元を掴んで耐えた。
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