理想の瞳を持つオトコ ~side·彩~
「気が変わったら、また何時でもいらっしゃい」
そう言って見送って下さった、かの子さんに頭を下げ、タクシーで京都駅へと戻る。
「秀ちゃんは『19時前には駅に着く』て言うてたけど、逸晴くんは?」
「イッセイも19時頃みたいです」
時計は、もう少しで17時を刺そうというトコロ。
「駅ビルでブラブラお買い物でもして…
その後、お茶にしよか?」
葉子さんの提案に、
「あの…私、イッセイに何か贈り物したいんですけど、付き合って頂けませんか?
私…ホテルも食事も何もかも迷惑かけっぱなしで…
せめて何かお礼をしたいんです」
一緒に探して貰えるように、頼んでみる。
「そんなん、迷惑の内には入らへんと思うけど?
せやけどまぁ、『プレゼントしたい』いう気持ちは、喜ばはると思うわ。
品物や無うて気持ちやもん」
ニッコリ笑って、紳士用品フロアに案内してくれる葉子さんの後を追いながら、何が良いか考えを巡らせる。
「イッセイって、何が好きなんでしょうか?
私、好きな色すら知らなくて…」
何も浮かばないまま、早々に葉子さんに助けを求めると…
「ごめんなぁ、彩ちゃん。
ウチも秀ちゃん以外の男の人のコトは、気にしてへんさかい、よう分からんへんの。
う~ん、強いて言えば…
色はモノトーン、デザインはシンプル…
そういうものを身につけてはるような…」
眉間にシワを寄せ、首をかしげながら考え込んでしまう。
「そうなんですか!?
できれば、青というか…空色の物にしようかと思ってたんですけど、考え直します」
内心ガッカリしながら、そう言うと…
「空色?空色が好きなん?」
葉子さんが意外なほど興味を示したので、つい…
「いえ、そうじゃないんですけど…」
なんて一応、前置きしつつも…
「イッセイが舞台に立つのを初めて見た瞬間、辺り一面に綺麗な青空が広がったような気がしたんです。
なんて…変ですよね?
すみません」
そんな妄想じみた話をしてしまったコトに、恥ずかしさが込み上げてきて、パタパタと手で扇いで打ち消そうとする。
そんな私の態度を見て、首を横に振った葉子さんの顔は何故だか、ぱぁぁっと輝き出して…
「素敵やないの!空色。
そうしましょう!」
私の両手をガッチリ掴んでそう言うと、突然何かのスイッチでも入ったかのように、おっとりした風貌には似つかわしくない早足で歩き出す。
売り場中を忙しなく歩き回る葉子さんを見失わないように気を付けながら、キョロキョロと店内を見渡すと…
「葉子さん、アレ!!
アレは、どうでしょう?」
私の思い描くイッセイのイメージに、ピッタリの空色のシャツを見つけ、指差しながら葉子さんを呼ぶ。
「エエやないの~」
見つけた喜びにテンションが上がり、葉子さんと二人して、キャアキャアはしゃぎながらトラッドスタイルの専門店へと足を踏み入れる。
店員さんの話では、イタリアのブランドらしいけれど、紳士物のドレスシャツを買うのは初めてで…
詳しいコトも、細かいコトもよく分からないけれど、イッセイに似合いそうなデザインを探して、何種類も見比べた。
迷いに迷った末に選んだデザインは…
「トレボットーニなんて、首の長い人にしか、着こなせんシャツやわ。
逸晴くんにピッタリ」
という、葉子さんの御墨付きを貰うコトができ…
その言葉に、つい…
細くて、長くて、キレイだけれど…
喉仏のラインが、しっかり男を意識させる、セクシーで、腕を絡めやすい、イッセイの首筋を思い出していた。
そう言って見送って下さった、かの子さんに頭を下げ、タクシーで京都駅へと戻る。
「秀ちゃんは『19時前には駅に着く』て言うてたけど、逸晴くんは?」
「イッセイも19時頃みたいです」
時計は、もう少しで17時を刺そうというトコロ。
「駅ビルでブラブラお買い物でもして…
その後、お茶にしよか?」
葉子さんの提案に、
「あの…私、イッセイに何か贈り物したいんですけど、付き合って頂けませんか?
私…ホテルも食事も何もかも迷惑かけっぱなしで…
せめて何かお礼をしたいんです」
一緒に探して貰えるように、頼んでみる。
「そんなん、迷惑の内には入らへんと思うけど?
せやけどまぁ、『プレゼントしたい』いう気持ちは、喜ばはると思うわ。
品物や無うて気持ちやもん」
ニッコリ笑って、紳士用品フロアに案内してくれる葉子さんの後を追いながら、何が良いか考えを巡らせる。
「イッセイって、何が好きなんでしょうか?
私、好きな色すら知らなくて…」
何も浮かばないまま、早々に葉子さんに助けを求めると…
「ごめんなぁ、彩ちゃん。
ウチも秀ちゃん以外の男の人のコトは、気にしてへんさかい、よう分からんへんの。
う~ん、強いて言えば…
色はモノトーン、デザインはシンプル…
そういうものを身につけてはるような…」
眉間にシワを寄せ、首をかしげながら考え込んでしまう。
「そうなんですか!?
できれば、青というか…空色の物にしようかと思ってたんですけど、考え直します」
内心ガッカリしながら、そう言うと…
「空色?空色が好きなん?」
葉子さんが意外なほど興味を示したので、つい…
「いえ、そうじゃないんですけど…」
なんて一応、前置きしつつも…
「イッセイが舞台に立つのを初めて見た瞬間、辺り一面に綺麗な青空が広がったような気がしたんです。
なんて…変ですよね?
すみません」
そんな妄想じみた話をしてしまったコトに、恥ずかしさが込み上げてきて、パタパタと手で扇いで打ち消そうとする。
そんな私の態度を見て、首を横に振った葉子さんの顔は何故だか、ぱぁぁっと輝き出して…
「素敵やないの!空色。
そうしましょう!」
私の両手をガッチリ掴んでそう言うと、突然何かのスイッチでも入ったかのように、おっとりした風貌には似つかわしくない早足で歩き出す。
売り場中を忙しなく歩き回る葉子さんを見失わないように気を付けながら、キョロキョロと店内を見渡すと…
「葉子さん、アレ!!
アレは、どうでしょう?」
私の思い描くイッセイのイメージに、ピッタリの空色のシャツを見つけ、指差しながら葉子さんを呼ぶ。
「エエやないの~」
見つけた喜びにテンションが上がり、葉子さんと二人して、キャアキャアはしゃぎながらトラッドスタイルの専門店へと足を踏み入れる。
店員さんの話では、イタリアのブランドらしいけれど、紳士物のドレスシャツを買うのは初めてで…
詳しいコトも、細かいコトもよく分からないけれど、イッセイに似合いそうなデザインを探して、何種類も見比べた。
迷いに迷った末に選んだデザインは…
「トレボットーニなんて、首の長い人にしか、着こなせんシャツやわ。
逸晴くんにピッタリ」
という、葉子さんの御墨付きを貰うコトができ…
その言葉に、つい…
細くて、長くて、キレイだけれど…
喉仏のラインが、しっかり男を意識させる、セクシーで、腕を絡めやすい、イッセイの首筋を思い出していた。