理想の瞳を持つオトコ ~side·彩~
「アヴァン・アミューズで御座います。

こちらから順に…

しょうがのクロケット。
セロリのフィナンシェ・ヨーグルト添え。
サフランとひよこ豆のチップス。

で御座います」

スマートな説明を聞きながら…
ほんの一口位の、小さな料理を一つ一つ確認する。


「美味しそう。
生姜、セロリ、サフラン…食欲増進効果のあるものばかりですね」

感心しながらニッコリ微笑んで、そう言うと…

「おそれいります」

年配のウェイターさんが、ニッコリ微笑み返して下さる。


「あの、私…
食べるのは好きなんですけど…
マナーがよく分からないんです。

彼に恥をかかせないように、おかしなコトしたら、教えて下さいね」

そうお願いすると…

「喜んで、お引き受けいたします」

スッと頭を下げ、穏やかに微笑んでテーブルを離れる。


「マナーくらい、俺が教えんのに…」

イッセイは、残念そうな顔をしていたけれど…
他のお客さんもいる店内で、イッセイに恥をかかせない為には、第三者の目が必要なんだもん。
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