理想の瞳を持つオトコ ~side·彩~
「とっても美味しかったです。

それから、素晴らしい御給仕をして下さり、ありがとうございました」

全てを食べ終え、ウェイターさんにお礼を言うと…

「こちらこそ、気持ちの良いお召し上がり方で、嬉しゅう御座いました」

丁寧な御辞儀をして下さる。


「今度は…メニューを悩んだり、御相談させて頂きながら、アラカルトも食べてみたいです」

そう言うと…

「それならぜひ、ムニュ・デギスタシオンを、お勧め致します。

『メニューを試す』という名前の通り、少量ずつ多数のメニューが味わえ、御婦人方に人気ですよ」

「そういうの大好きです」

「それでは、是非また、お二人でいらして下さいませ」

ウェイターさんに見送られ、レストランを後にした。


「すっごく素敵なウェイターさんだったね」

余韻に浸る私に…

「ほな今度は、ムニュ・デギスタシオンを食べに来よ」

肩を抱き寄せながら、イッセイはそう言ったけれど…

ねぇ…
私達に、次なんてあるのかな?


そう思った途端…
優香さんの言葉が、頭の中に鳴り響く。


『逸晴にとって、私が、生涯忘れられない女であれば、それだけで十分』

イッセイは…

今でもずっと、優香さんを忘れられずにいるのかな…?

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