理想の瞳を持つオトコ ~side·彩~
結局そのまま、繋がれた手が離されるコトはなく、清水寺周辺の駐車場へと向かった。
車をバックで駐車する為には、シフトレバーを操作しなくちゃならなくて、一瞬だけキュッと指に力を入れたイッセイが…
「ちょっとだけ、ゴメンな」
と、手の甲にキスをして離れた。
車を停めたイッセイは…
「ちょっと、待っといて」
そう私に言い残して、自分だけサッと降りると…
助手席へと回り込んで、ドアを開けて手を差し伸べてくれる。
「こ…こんなコトしてもらうの初めてだから、恥ずかしい」
と、予想外の降るまいにドキドキが止まらず、恥ずかしさでどうすればいいか戸惑っていると…
「ニッコリ笑うて、『ありがとう』言うとき。
堂々としとけば様になるよって。
後は…俺にしなだれかかるんも大歓迎やで」
と、ウィンクしながら差し出したままの手で私の手を握ると…
グイッと引き寄せるように私を抱きとめ、額にチュッっと軽いキスを落とす。
沢山の人通りがあるにも関わらず、当たり前のコトの様に手を繋いだまま歩き出すイッセイ。
『劇団の看板俳優』を理由に、人前でイチャつくどころか、最近ではもう手を繋いで歩くコトすら嫌がっていた洋介とのギャップに…
戸惑いと、馴れない気恥ずかしさで、顔を上げるとコトが出来ずにいると…
駐車場係のオジサンの、
「ボン、可愛いお嬢さん連れてはりますなぁ」
という声が、耳に飛び込んでくる。
有名人であるイッセイの、イメージダウンになってしまうのを恐れて…
慌てて繋いだ手を引っ込めようとしたけれど、イッセイの指に力が入り、それを許さない。
「おおきに」
ニッコリ笑ってそれだけ言うと、スマートに鍵を預けて…
オロオロする私の頭を、繋がれていない方の空いた手で、ポンポンと撫でると…
リードするように手を引いて、石畳の坂道へと歩みを進めた。
「ココなんやけど…」
イッセイが立ち止まったのは、お漬け物屋さん。
「ココな…
昼間だけ『ぶぶ漬け』バイキングしてんねん」
「ぶぶ漬けって、お茶漬けでしょ?
そのバイキングってコト?」
初めて聞くスタイルに驚いて尋ねると…
「せや。
別に、安うあげよう…て、思てるワケやないで。
暑いし、朝からガッツリ食べたから、アッサリしたモンの方がエエかと思うただけで…」
ちょっとだけ焦ったような、イッセイの説明に…
「嬉しい。本場のお漬け物だもん」
と、ニッコリ笑うと…
「ほうか?ほんなら良かった」
と言いながら、イッセイも安堵の笑顔を浮かべていた。
車をバックで駐車する為には、シフトレバーを操作しなくちゃならなくて、一瞬だけキュッと指に力を入れたイッセイが…
「ちょっとだけ、ゴメンな」
と、手の甲にキスをして離れた。
車を停めたイッセイは…
「ちょっと、待っといて」
そう私に言い残して、自分だけサッと降りると…
助手席へと回り込んで、ドアを開けて手を差し伸べてくれる。
「こ…こんなコトしてもらうの初めてだから、恥ずかしい」
と、予想外の降るまいにドキドキが止まらず、恥ずかしさでどうすればいいか戸惑っていると…
「ニッコリ笑うて、『ありがとう』言うとき。
堂々としとけば様になるよって。
後は…俺にしなだれかかるんも大歓迎やで」
と、ウィンクしながら差し出したままの手で私の手を握ると…
グイッと引き寄せるように私を抱きとめ、額にチュッっと軽いキスを落とす。
沢山の人通りがあるにも関わらず、当たり前のコトの様に手を繋いだまま歩き出すイッセイ。
『劇団の看板俳優』を理由に、人前でイチャつくどころか、最近ではもう手を繋いで歩くコトすら嫌がっていた洋介とのギャップに…
戸惑いと、馴れない気恥ずかしさで、顔を上げるとコトが出来ずにいると…
駐車場係のオジサンの、
「ボン、可愛いお嬢さん連れてはりますなぁ」
という声が、耳に飛び込んでくる。
有名人であるイッセイの、イメージダウンになってしまうのを恐れて…
慌てて繋いだ手を引っ込めようとしたけれど、イッセイの指に力が入り、それを許さない。
「おおきに」
ニッコリ笑ってそれだけ言うと、スマートに鍵を預けて…
オロオロする私の頭を、繋がれていない方の空いた手で、ポンポンと撫でると…
リードするように手を引いて、石畳の坂道へと歩みを進めた。
「ココなんやけど…」
イッセイが立ち止まったのは、お漬け物屋さん。
「ココな…
昼間だけ『ぶぶ漬け』バイキングしてんねん」
「ぶぶ漬けって、お茶漬けでしょ?
そのバイキングってコト?」
初めて聞くスタイルに驚いて尋ねると…
「せや。
別に、安うあげよう…て、思てるワケやないで。
暑いし、朝からガッツリ食べたから、アッサリしたモンの方がエエかと思うただけで…」
ちょっとだけ焦ったような、イッセイの説明に…
「嬉しい。本場のお漬け物だもん」
と、ニッコリ笑うと…
「ほうか?ほんなら良かった」
と言いながら、イッセイも安堵の笑顔を浮かべていた。