大好きな先輩

｢あっ。私忘れ物しちゃったから先に行ってて？｣

｢ハーイ！｣


私は一人体育館に向かった
中に入ってみるとカーテンが閉まっていて、とても暗かった。


｢何でこんなに暗いの？｣

｢もしかして未沙ちゃん？｣

｢そうですけど誰ですか?｣

｢俺、深雪のダチの三井恭斗｣

｢私は成美晶子。でね･･｣

いきなり静かな口調になった晶子先輩だったが、次の瞬間すごい形相になり私に

｢アンタ深雪の彼氏取ったんだって!？｣

｢えっ？｣

｢二人が仲良かった所に邪魔したんだってな｣


次々と二人に責められ訳が分からなくなってしまった
と、そんな時


｢まぁまぁ二人とも、その辺にしときなって｣

｢深雪･･･｣

｢先輩、私！｣

｢この際だからアンタにハッキリ言っておくわ！･･目障りなんだよ猫ババ!！｣

先輩が言い終えると同時に何人かの人が体育館に入ってきた。


｢な・何ですか!？｣

｢るせーな。泥棒｣

｢アンタの親友さ〜確か飯田華那実って言ったっけ？｣

｢そうですけど｣

｢今なら土下座で許してあげる。でももしそれが出来ないって言うならアンタも華那実と同じめに合わせてやる｣

｢連れて来な！｣


晶子先輩が叫ぶと恭斗先輩が何かを持ってきた

その何かを見た瞬間、私は言葉を失った。


｢華那実!！｣

そこには傷だらけになった華那実の姿が･･･｡


｢未･･沙｣

｢何でこんな事｣

｢さぁどうする？｣


私は大切な親友を傷付けられ悔しさと怒りが込み上げてきた。

｢私は何もしてない！だから先輩達みたいな卑怯者には絶対に土下座なんかしない!！｣

｢そう。よ〜く分かった。やっちゃって！｣

｢了解!！｣


深雪先輩は私が痛めつけられる所を笑みを浮かべながら見ていた。


2時間位経っただろうか

｢アンタ達！それくらいでいいよ｣

｢分かった。｣

｢それじゃ未沙。また後でねぇ｣

耳元で囁くと深雪先輩達は体育館を後にした。


これで先輩達の復讐は終わるだろう、そんな事を考えていた。

でもそれは間違いだった。