中指斬残、捌断ち儀
もともと駆け込み寺の役目を果たしていたため、乳母には困らずにいたが――好奇心が勝って子の目を見て死んだものは後を絶たなかった。
更には時の流れで、豚小屋の悲惨が薄れてきたとなれば、“肝試し感覚”でその子を見る者もまた然り。
その度にあそこには近づくなと注意喚起はされたが――人というのは愚かな者で、時が経てばまた繰り返す。
度胸試し、野次馬根性、見え坊。あげればきりがないが、怖いもの知らずな――怖いものを見たことがない者らは必ず、そういった特別(刺激)に惹かれるもので、村の中だけでなく果ては近隣の村からも来訪者があった。
見せ物小屋に行く遊び感覚もあったのだろう。故に、まさか命を落とすとは思っていなかった。