中指斬残、捌断ち儀


ベッド横の椅子に座ればいいものの、あくまでも立つ姿勢を崩さない五十鈴は藤馬の顔を上から覗き込んだ。


「長いこと意識を失っていたが……もう、大丈夫なのか」


タオルに触れようとした指――湿布が何枚か貼られた手も既に使えるらしい。その手でタオルの乾き具合を確かめて、乾いてあるようであれば冷水で濡らすつもりなんだろう。


「……」


眼帯の上から濡れタオルだなんて、ガーゼが水吸うじゃねえかと、さざめきのやり方に物申す気でいたが――


「てめえがやったのか」


これ、と五十鈴の指を跳ねて、タオルを乗せ直す。


「ああ。こうするものだろう?」


患者には、とそれは熱ある奴相手だろうがとつっこみたくなることを返されたが、ため息を出して止めた。


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