中指斬残、捌断ち儀
(二)
前触れもないことは毎回のことだった。
日曜日の朝、休みだから遅くまで寝るという習慣はない僕はいつものように六時起きをして、洗面所で顔を洗っていた。
冷たい水で顔を濡らすだけの行為でも、こんな行為でやっと起きたと実感できる。
すっきりした頭で、タオルを手に取って、もそもそ拭いていれば――伯母さんが後ろに立っていた。
水の音で足音が聞こえなかったにせよ、鏡を見たら僕の後ろに……というシーンにはかなりドキリとした。
鏡越しで目を合わしたあとに、僕が振り向こうとすれば腕を掴まれて、引っ張られる。
「“浄め儀”をします。来なさい、来なさいってば!」
連れていかれるのに躊躇したつもりはないけど、伯母さんが苛立ちをあからさまにし、声に出す。