中指斬残、捌断ち儀
体が、震えた。
早くなる鼓動に合わせるように。
「悲惨であっても不幸でない。この悲惨(苦しみ)は当たり前なんだって、罰受ける罪人気取りかよ、ええ?
悲劇のヒロイン、だったらまあだムカつく可愛いげあったかもしれねえけど、背負いすぎてんなぁ、わたるんは。
幸福と不幸の判別、当たり前と普通じゃないの区別、喜ぶ時と悲しむ時の分別さえも、何もかもが分かってねえ。見失っちまうほどに、自分をないがしろにしたな、お前」
「ち、が……」
反論の言葉を震える唇が上手く言わせてくれない。
それでも僕の意を汲み取った藤馬さんは、「違わねえよ」と言った。