中指斬残、捌断ち儀


言いかけた藤馬さんが口を閉じたのは僕のせいだった。


――膝に落ちる雫。


「っ、ぅ……」


ぼやける視界に、捲り上がるような喉元。


「うぅ……っ」


胸が中から痛い。


「ふ、うっ……ぅ」


鼻から呼吸ができなくなって、口から息をする。


「っ、うー、ぅ……」


息を吐く度に漏れる声、口腔にたまった唾が唇を濡らす。


「――、泣けんじゃねえか」


「ぼ、くっ、うっ、くっ……」


「それでもまだ赤点だわ。あれだけ言ったのに、“やっとそれかよ”」


呆れた声がそっぽを向く。


僕を見限ったかのようなつま先が、僕のもとから離れようとしていた。


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