中指斬残、捌断ち儀


怒声が心臓を抉っていく。聞きたくないのに、今度は耳を塞いじゃいけない気がした。


「化け物扱いしたのは周りかもしれねえが、てめえまでそれを真に受けてんじゃねえよ!真に受けたあげく、感情を機械化しちまって……、つまんねえ!マジつまんねえわ、てめえは!

俺が聞きてえのは、てめえの本音だ!心の底から泣けっ、本能から喚けっ、体全体を使って阿鼻叫喚しろ!んな凍結した心じゃ、なんも楽しめねえ!

“死んでんのと変わりねえじゃねえか”!俺がぐちゃぐちゃにしてえのは、生きたてめえなんだよ!

腹から笑うてめえに悲鳴あげさせて、幸福絶頂のとこを不幸のどん底に叩き落とすのが楽しみなのによぅ……!


笑いもしねえ、楽しみもしねえ、幸福だって感じにくくなりやがって、そんな人間らしくもねえお前だから、俺だけじゃなく、あいつだって……」


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