中指斬残、捌断ち儀


それによって五十鈴さんさえも“安心”できただろう。今までやってきたことが無駄ではなかった、渉を助けられていたんだと泣いてしまうほどに感激してくれたんだ。


場の流れで、とは言え、そもそも藤馬さんがあんなことでもしなければ――あんなことでもなければ、僕は叫べない。


感情表現としては最高位の大声量は真実味があり、皆に伝わる。


伝わったんだ――


「藤馬さんは、厳しく優しい人ですよ」


アメとムチならアメなんかなく自分で食べてしまうような人でも、藤馬さんの言葉は僕の身によく染みていた。


「ふざっ、ふざけんな、クソガキ!優しい?優しいだぁ?ボケたこと言ってんじゃねえよ!俺が優しいってんなら、そもそもてめえの呪いを解いてるっつーの!」


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