中指斬残、捌断ち儀
「僕みたいな子供を……」
欲しいだなんて、貧乏くじでしかないのに。
実の両親に捨てられるほどの子供を、なんで彼は『欲しい』と……、『いいなぁ』って……
「あいにくと立場上、養子にはできないけど、渉くんは僕にそう思わせるほど優しい子だから」
君にしか、こんなことは言わないよ――
言われた瞬間、形容しがたい感情が湧き出してきた。
熱く波打つような、胸から全身に流れていくそれは体を震わせた。
泣きたい。
悲しいから?
いいや、嬉しいときでも泣けるのを知っているじゃないか。
捨てられた子供。
捨てるに値するほどだと思っていたのに、まさかここで、『こんな子供がいい』と言われるとは。