中指斬残、捌断ち儀
「藤馬ポチ」
「犬として家族の輪に入れてんじゃねえぇ!つか、誰がてめえらと家族ごっこなんかするか!ガキ守りたきゃ、せいぜい死に物狂いでいけよぅ!ガキの持ちもんぜんぶ、俺がかっさらうからなぁ!」
「でも、藤馬さんも家族だと思い――」
「あんな汚ならしい犬を家に入れないなら、飼うことを許そう」
「だから犬として家族にすんな、バカどもが!」
「おて」
「するかボケエェっ!」
と言いつつ、藤馬さんは差し出された手を思いっきり叩いていた。……いや、本人は怒りに身を任せた行動なんだろうけど。
言い争いする、というよりも家族ケンカ――百々の家にいたときのものとはまったく違う、“面白いケンカ”を見て思う。
こんな輪の中に入れるなら、僕はすっごく幸せものだと――