中指斬残、捌断ち儀


中指の儀式について知るよしもない彼女だが、それがいかに禁呪(やってはいけないこと)かは明瞭に分かってしまう。

魂への冒涜。
生への侮辱。
人への背徳。


国つ罪、地上において最大の罪が片割れを腹に溜めてしまった胎児は、ただただ憎悪に身を壊(焦が)していたのだろう。


一人目。
中指の儀式による一人目だが、中指は百々が作り上げたオリジナルだ。


血族繁栄がための儀式、神作りへ向けたその儀式は前例がない。


だからこそ一回目なのだ。誰もしたことがなく、成し遂げられていない零から踏み出すような一に対して、人間というのはより“慎重になる”。


やるからには失敗など許されない、けれどもこれから行うのは異例。結果などどちらに転ぶか分からないのならば慎重にもなるし、思うことはただ一つ。


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