月と太陽の恋模様
「押さないの?」
知らない男性は私に尋ねてきた。
押す?
私は今それどころじゃない。早く3階に……
「あ、」
ボタンを押してなかった。そりゃあ遅いはずだ。
「ぶはっ……」
また笑われた。というよりこの人……
「意地悪ですね。」
「え?」
「……もっと早く教えてくれても良いのに…」
押し忘れた私が悪いのは分かってるけど…
押し忘れた私の様子をずっと後ろでニヤつきながら見てたということになる。
相当根性黒い。