真夜中の雨



…遅い。
いくらなんでも遅すぎる。
いつまて経っても出てこない彼女に不安を感じ腰を上げる。

鍵の着いていないドアノブを掴むと、ゆっくりとそれを回した。

当然僕は、便器に座る露な自分を見られ恥ずかしがる彼女の姿がそこにはあると思っていたのだが、その期待や予想は想像もつかなかった方向で裏切られることになる。


扉の向こうには全裸の少女が口から血を流し倒れている、という目を疑うような光景が広がっていたのだった。


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