鎖~kusari~
色々考えている内、一歩一歩と私は闇の中へ迷い込んでいった。



幼い頃私は闇が嫌いだったらしい。

夜寝る時は必ずお母さんがそばにいた。



『母さんがあの人を助けられなかった分、貴女が助けてあげてね』




『どういう意味?』



『貴女が光を持って手を差し伸べてあげるの』



『……?うん……お母さ…』

『さぁ、目を瞑って…夜はもう始まっているのよ』



『きっと全てが分かる日が来るわ…いつか……。貴女には大変な思いをさせると思うけど、運命なの……断ち切らなきゃいけないの』




幼い頃の私は何も分かっていなかった……。

いや、それは今もそうだ……。




運命って一体何なのだろう?



†††††††††††

第二章
「枯れた花達」終

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