pierce,prince



葵の声と共に
そっと瞳を閉じた。


パタンとドアが閉まる音がして
葵の気配が消えたとき‥
あたしの瞳から涙がこぼれた。




『……あおい…』



あたしはあなたのことが
好きすぎて…
おかしくなってるよ。

どうして…?


どんと一思いに
あたしを突き放してよ…



葵は高校を卒業してから
一気に仕事が増えた。

いまはまだその仕事量に
慣れなくてたいへんな
時期なんじゃないの…?



まだまだ学生の
お子ちゃまなあたしなんか
ほっといてよ…。


ほっといてくれなきゃ、
知らんぷりしてくれなきゃ…


あたしは葵を想う気持ちに
MAXの値を見つけることなんて
できそうもないよ…。



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