pierce,prince
あたしは葵のベッドに
ちょこんと座る。
葵のベッドからは
夜空がよく見える。
空を見ることを意識して
ベッドを配置したんだな
ってことがわかる。
葵はあたしと
開け放った窓とのあいだに
そっと望遠鏡を置いた。
「ん。…見てみ。」
葵はあたしの後ろに回り込み
あたしを抱え込むように座った。
甘く、跳ね上がる───‥鼓動。
「…俺、…あんまり星とか
詳しくないから
よくわかんないんだけど…」
そう言って望遠鏡をいじる
葵の手つきは、
どこかぎこちなくて───‥
『ね、葵?…星だけじゃなくて
…望遠鏡も詳しくないでしょ?』