pierce,prince
「───‥さあね。」
『ちょっと…!…あおいー?
教えてくれてもいいじゃない。』
怒りにまかせたついでにして
葵に背中を傾ける。
離れる、忘れる…と
あれだけ願ったとゆうのに……
あたしの心はおぼつかない。
自分ではどうにもならない
好き、とゆう感情。
「────‥ん‥で…?」
『…え……?』
葵の掠れた声が
あたしの耳に届く。
それと少し違う響きをのせ
背中から伝わる葵の声。
「…なんで……」
切なげな葵の声に
心が叫び、
つぶれてしまいそう。
「……カーテン…閉めるの?」
『…カーテン?』