シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
2.今度は…おかしな図形が、赤、白、青、緑、黒と色を変えた。
「…間違いないな」
「ああ、これは緋狭姉のだ」
何で緋狭姉?
何で皆、納得してるの?
「そうだね、緋狭さんの"黄の印"。5色あるということは…今の五皇は皆ついているということかな」
「ねえ、玲くん…何だか変だよ。その言い方ならまるで緋狭姉が五皇みたいじゃない。ありえないし」
からからと笑うあたしとは対照的に、場は奇妙な程にしんと静まり返り…あちこちから何やら憐れんだ目を寄越されて。
「何で…いまだに判らないんだ、せりは。これは馬鹿を超えてるぞ?」
ぼそっと久遠が何かを言った。
「???」
全くもって意味不明だけど、あたしの質問が場の空気を…何ともいえないものにしてしまったらしいことに気づいたから、とりあえず笑った。
にこにこにこ…。
すると煌が、よしよしと頭を撫でてくれた。
3.またまたおかしな図形。○が9つ太陽のように円陣組み、中には葉っぱだとか、とにかくごちゃごちゃついている。
模様にしては細かくて、凝っている。
「僕知らないな。これ、九曜紋…なのか…」
「俺も」
「オレは何処かで見覚えあるな…何処だったか…」
皆それぞれ頭を捻っていた中、心底驚いた声を出したのは小猿くんだった。
「はあああ!!? 何で皇城の紋章が出て来るんだよ!!!?」
「「「皇城!!?」」」
一斉に揃った声の中、異質だったのは…クマだった。
「……これは、皇城の紋章なのか…」
その口調が、何だか憎々しげに聞こえてきて、あたしは思わず眉を顰めた。
「クマ…?」
「どうした、嬢ちゃん…?」
見上げた顔は、イケクマ。
気のせいか。
クマはクマだった。