シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


ああ――

駄目だ、泣いては。


堪えろ。


これ以上、無様な姿を見せられない。


見せたくない。



君が好きで好きで溜まらなくて、

泣いて縋って行くなと叫びだしそうな僕の姿を。



堪えろ。

我慢しろ。


今までのように…

全てはなかったことに…諦めろ。


スキダ、スキダ!!!


我慢しろ!!!


スキダ、スキナンダ!!!


芹霞の心を、自由にするんだ。


ハナシタクナイ!!!

イカセタクナイ!!


僕は…


コッチミテ。

ボクヲアイシテ!!!


僕は…!!!




「玲くん……」




芹霞の声が聞こえた。


僕の身体が――

緊張で強張ったのが判った。





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