シンデレラに玻璃の星冠をⅡ

「無くなる!!? 由香由香、阻止しろよッッ!! 

"ウイーーーーン"を寝ずに頑張ったんだぞ!!?」


「揺らすな、司狼ッッ!! 頑張る頑張らないとかの問題じゃなく…って、こら旭!!! 変な処のキーを叩きまくるなッッ!!! ボクの真似しなくていいからッッ!!! ボクの邪魔しないでくれよ、大人しくしていてくれッッ!!」


子供2人をも相手にしながら、遠坂は叫んだ。


「師匠が用意してた予備機材への複製(コピー)の速度を勝る書き換えだ。紫堂、紫堂ッッ!! 頼れるのは君だけだ!!! 念の為、データを物理的避難…紙ベースに移行する!!! スキャナの右横のスイッチパネル開き、白いボタンを長押し2回にて、印刷モードに切り換えてくれ!!! 司狼、旭!!! 白い紙を用意しろッッ!!!」


俺が条件反射のように素早く行動する横で、


「僕、働き疲れた~。頑張れよ、紫堂櫂」


「"ゴラァ"、"オンドリャア"!!!

かいくん"がんばれよ~"!! 

きゃはははは!!」


やる気がない。


「司令官命令だッッ!!!」


遠坂の怒鳴り声に、


「「了解(ラジャー)ッッ!!!」」


突如2人は、忙しい兵隊のように動き始めた。


……俺には、2人を懐柔出来ない気がする。

人には、向き不向きなものがあるということを知る。


「よし、用意出来たら…そのスキャナにデータを転送する。スキャナの機械を紙になすりつけろ。印字が始まる。

流石は師匠だ。一部のマニア受けでしかないようなこんな機能、絶対出番ないと思っていたけれど」


"約束の地(カナン)"から帰還後、自室で何か機械を弄っていたように思ったが、玲は改造していたのか。

あいつの趣味は、いまだよく判らない。


「すげえ!!! 字が出て来る!!!」

「ふぉぉぉ~。字だ、字だ!!!」


完全、魔法の…子供用玩具だ。


1頁にみっちりと羅列されているラテン語。

印字速度は10秒くらいで1頁が完了する。

家庭用印刷機などと比べれば脅威の速度だ。
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