白緑蝶"vacances【続2】
テオさんの言葉に彼女の瞳が
真っ赤になる。

「挨拶・・・でしょう?」

「眠ってるソラに
 
 キスしただろう?」

テオさんの冷めた声・・・

「機嫌が悪い理由は
 
 それ?

 何なら・・・」

タマラさんはテオさんの耳元に
こっそりと何かを囁くと、テオ
さんの表情が歪む。

タマラさんは、ソラの前に立つ

スラッと高い背丈、細い体の線
に括れた腰元、ツンと張りのあ
る胸元にかかる金色に輝く長髪

「何、この俺に用?」

見つめ合う二人の姿はドラマの
ワンシーンみたい。

彼女の指先がソラの唇に触れた

「さっきは無抵抗な貴方に
 勝手にキスしたことお詫び 
 します
 
 でも・・・」
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