ショコラ~愛することが出来ない女~

 その日、ものすごい勢いで原稿を上げて、夜の9時からホテル前で待ち伏せした。
彼は中々出てこなくて、段々と手がかじかむほど寒くなって。

でもこれはきっと運命。

だって、先ほどと服装が変わった彼を私は迷うことなく見つけ出した。


「あのっ」


私の呼びかけに顔を上げる。
昼間の行動は印象的だったのか、すぐに笑顔を見せた。


「昼間のライターさんだ」


笑顔は可愛い感じ。
仕事してる時はあんなに厳しそうな顔してたのに。


「私、あなたの作るケーキを食べたいんです。作ってくれませんか」


彼は目が点になったっていう状況。
他に何か言われるまでに、自分をごり押しする。

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