ショコラ~愛することが出来ない女~


「私はあなたと一緒に舞ちゃんを育てるって結論を選べなかった。それはつまり、あなたと生きるって道を選べなかったってことと同じよ」

「違う、違う。どうしてそう先走るんだよ」

「今ならまだあなたがあちらの家族に戻れるってそう思うからよ」

「戻れないよ! だって俺が好きなのは」


彼は勢い良く私の肩を掴んでソファへと押し倒した。
そして息もつかせぬ勢いで唇を塞ぐ。


「……っく」

「康子さんだ。他の誰でもない。康子さんは俺のものだ」

「ちょ、やめ」


口内を侵略するようなキスをして、優しさを感じさせない程荒々しく服をめくり上げられる。


「やっ……」

「結婚しようって言ったじゃないか。大丈夫。舞のことも亜衣のこともちゃんとするから。だから康子さんは俺を待っててくれればいい」


まるで自分に言い聞かせるように、ブツブツと呟きながら、彼は私の体を暴いていく。

抵抗した両手は、彼の左手に掴まれて頭の上で一つに纏められる。
その力は強く、振りほどこうと思っても全然動かなかった。

< 229 / 292 >

この作品をシェア

pagetop