ショコラ~愛することが出来ない女~
「……謝罪のつもりよ。はっきり言うわ。最初からあなたは2番目だった。私はずっと、別れた旦那が忘れられなかったのよ。だけど忘れたかった。そこにあなたが現れて、私は都合よくあなたを利用したんだわ」
「言うな」
「でも本当のことよ。だから、本当にあなたが苦しい時に助けられなかった。それに気づいたから、別れましょうって言ってるの」
「……言うなってば」
「ごまかしたって仕方ないじゃない。今あなたを必要としてる人が他にいる。奥さんはともかく、舞ちゃんはあなたにとってもかけがえのない子供でしょう?」
「……っ」
そのまま、彼はひとしきり私を抱きしめながら泣いていた。
ようやく開放された両腕で、彼の背中をゆっくり撫でる。
それはどちらかと言えば、母性に近い感情だった。