錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
「あーやっぱ同じ建物だ」
口の中でつぶやき、ローグには見慣れた2人を見上げる。
ここからがオレの本番だ──ローグは、縛られている足の先にある細いヒモをなんとかひっかけた。
「!?」
裏口から光が差し込み、男たちは音を立てて立ち上がる。
「見てこい」
マイクがイワンに指示した。
それを確認したローグは、床にある何本もの細いヒモの1本を今度は後ろ手に拘束されている手で引っ張る。
捕まるのは2度目だ、彼らの魔法レベルも大体解ってるし、慎重にやれば問題ない。