咲き舞う華は刻に散る
廊下を歩く度、床に足の裏にくっつき、気持ち悪い。
「早く着替えよ…」
早々に自室に戻ると、行李の中から襦袢と黒の着物と袴を取り出し、着替えた。
足袋も黒い物に履き替え、袖は邪魔にならないように襷で縛る。
ふと、襷で袖を縛り終えた美桜里の手が止まった。
『貴女だって、人間じゃないんどすか!?』
その着替えている間もさっきの梅の言葉が頭から離れない。
確かに美桜里は二分の一だが、人間の血は流れている。
しかし、美桜里はあくまで混血。
完全な人間とは言えなかった。
「人間なんて嫌いだ…」
だからといって、黎が嫌いな訳ではない。
美桜里は黎以外の人間が嫌いなのだ。
だから、殺すのも躊躇いはなかった。